この記事ではトレンドの終焉と転換を示唆するテクニカルサイン「ダイバージェンス」について解説していきます。
ダイバージェンスを活用できればトレンドの転換を早い段階で察知することができますので、トレード戦略の幅も広がります。ぜひ、しっかりと覚えていってくださいね。
目次
FXのダイバージェンスとは?
ダイバージェンスとは、トレンドの強弱と転換を示唆するテクニカルサインです。
チャートの値動きとオシレーター系指標の動きを比較してサインを探します。オシレーター系指標とは、買い手と売り手の圧力を分析するための指標です。
ローソク足の下部分に別枠で表示されます。
ダイバージェンスはトレンドの終盤で多く見られる現象となっており、新しいトレンドの発生を示唆します。
ダイバージェンスの2つのパターン
トレンドの終焉を示唆するダイバージェンスは主に2パターンです。
1つ目のパターンは、実際の価格が高値を更新しているのに、オシレーター系指標では高値を切り下げている状態。
上昇トレンドの弱さを示唆し、下降トレンドが発生する可能性が高いことがわかります。
2つ目のパターンは、実際の価格が安値を更新しているのに、オシレーター系指標は安値を切り上げている状態。
下降トレンドの弱さを示唆し、上昇トレンドが発生する可能性が高いことがわかります。
FXのダイバージェンスを確認するためにおすすめのテクニカル指標
ダイバージェンスを見るときにおすすめのオシレーター系指標は、MACDとRSIの2つです。
おすすめ①MACD
MACDには2本のEMA(指数平滑移動平均線)の乖離を表すMACDとシグナル線が表示されており、通常はMACDがシグナル線を上抜けると買いサイン、下抜けると売りサインとなります。
MACDでダイバージェンスを見るときには、チャートの高値、安値とMACDの山を比較します。
こちらのチャートの左側では見ての通りの下降トレンドです。
しかし、トレンドの終盤には価格が安値を更新している一方で、MACDは安値を切り上げており、ダイバージェンスが発生しています。
ダイバージェンスが下降トレンドの弱さと上昇トレンドの発生を示唆しており、その後は大きな上昇に発展しています。
おすすめ②RSI
ダイバージェンスの確認におすすめのオシレーター系指標2つ目は、RSIです。
RSIは買われ過ぎと売られ過ぎがわかるテクニカル指標で0~100%のパーセンテージで表されます。
通常は30%ラインの下抜けは売られ過ぎを意味する買いのシグナル、70%ラインの上抜けが買われ過ぎを意味する売りのシグナルとなります。
RSIでダイバージェンスを確認するときに見るべきポイントも、価格とRSIの矛盾です。
こちらのチャートの左側から中央にかけては緩やかな上昇トレンドが続いていることがわかると思います。
しかし、その上昇トレンドの終盤では、価格は高値を更新し続けているにも関わらず、RSIは断続的に高値を切り下げており、ダイバージェンスが発生しています。
ダイバージェンスが発生した後は、大きな下降トレンドへと転換し、売り手優勢な相場に変化した結果となりました。
ダイバージェンスはFXの売買シグナルとすべきではない
相場の転換を示唆するダイバージェンスですが、そのまま売買のシグナルとして利用するのはおすすめできません。
なぜなら、ダイバージェンスが発生したからといって必ずしもトレンドが転換するとは限らないからです。
ダイバージェンスを見つけたとしても、焦って注文を入れずにトレンド転換を待ってからポジションを建てましょう。
先ほどMACDのときに例に挙げたチャートで言えば、ダイバージェンスを見つけた時点ではポジションを建てたい気持ちをグッとこらえて、最初の高値更新のときに買いポジションを建てましょうということです。
逆方向のトレンドが終わっていない段階で見切り発車をするのはナンセンス。仕掛けたい方向にトレンドが発生するまで待った方が、勝率が高くなりますよ。
FXのダイバージェンスを意識して、トレンド転換を察知しよう
ということでダイバージェンスに関する解説は以上となります。
オシレーター系の指標を使い、ダイバージェンスをチェックすれば相場の反転を早い段階で察知することができます。
トレンドの根っこを捕まえて、有利な位置でポジションを建てていきましょう。
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