こちらの記事はFX初心者のテクニカル分析実践編(全9回)のうち、第4回FXのチャート分析の「節目」に関する記事です。
講座①~⑨までご覧いただくとFXのテクニカル分析の基礎が身につくようになっています。
それでは「節目」によるチャート分析ついてお話していきます。
目次
FXのチャートの節目とは?
節目とは過去の値動きにおいて高値や安値を形成し、トレーダーから意識されている重要価格帯のことを指します。
節目の価格帯を見つけることで、チャートを階層に分けることができ、未来の値動きを予測しやすくなるという利点があるのです。
節目となる価格帯を見つける方法は大きく分けて2つあります。
FXの節目①キリの良い価格
1つ目はキリの良い価格です。
キリの良い価格とは、100円ピッタリ、105円ピッタリといった価格のこと。
こういった価格には多くの投資家の売買注文が集中しているので、かなりの高確率でレートが反応してチャート上に節目を作ります。
こちらのチャートはドル円の日足です。
105円、107円、109円、110円、112円、114円の価格に水平線を表示させています。
同じ価格帯が何度も高値や安値として意識され、チャートに節目を作っていることがわかりますね。
キリの良い価格に節目ができやすいのは、他の通貨ペアにも共通することですので、ぜひ節目を探してみて下さい。
FXの節目②過去の高値や安値が重なる価格帯
節目を見つける方法の2つ目は過去の高値や安値が重なる価格帯を探すことです。
105円ピッタリ、110円ピッタリといったキリの良い価格は、日足などの大きな時間軸では節目として見やすいですが、もう少し細かい時間足でトレードしたい方にとっては粗すぎますよね。
時間足を小さくしても、過去に高値や安値として複数回機能した価格に注目すれば、簡単に節目を見つけることができます。
上のチャートはドル円の1時間足です。
キリの良い価格ではなくても、相場の山と谷を意識することで節目を見つけることができます。
FXのチャートの節目をトレードに活かす方法
ここからは、相場の節目をトレードに活かす方法を2つご紹介していきます。
①節目到達後の反発・反落でエントリー
1つ目は節目に到達した後の反発または反落でエントリーする方法です。
節目の価格帯は多くの投資家が狙う絶好の売買ポイントとなっており、レートが反発・反落といった形で反応しやすくなります。
その特性を利用してエントリーするのです。
ただし、節目に到達してからすぐにエントリーするのはナンセンスです。
そのまま節目を突き抜ける可能性もあるわけですから、エントリーは上ヒゲや下ヒゲをつけての反発・反落を確認してからにしましょう。
こちらのチャートで言えば、110円の節目ラインに到達した後、もみ合いが続き、大きな陽線が出現しています。
結果的に大きく上昇していますが、節目に到達した段階では下に突き抜けていく可能性もあったわけです。
到達後すぐにポジションを建てるのはリスキーですので、反発する力をしっかりと確認してからポジションを建てたほうが勝率は高くなります。
②節目のブレイクでエントリー
エントリーに活かす方法の2つ目は節目のブレイクでのエントリーです。
節目の周辺には、新規の注文だけでなく、ポジションを持っている投資家の利確や損切りの注文も溜まっています。
ブレイク前に節目ライン際でもみ合いになることも多く、さらに注文が溜まっていきます。
節目ラインで反発・反落できずに、上抜けまたは下抜けするときには、溜まった注文を巻き込んでの大きな上昇・下落が起きやすくなります。
節目ラインブレイクでのエントリーはその力を利用してポジションを建てていこうという戦略です。
実際のチャートで見るとこんな感じです。
110円の節目ラインに下から接近したものの、売り手との攻防が繰り広げられもみ合いが続いていますね。
もみ合えばもみ合うほど、ライン際に新規の買い注文や売り手の損切り注文が溜まっていきます。
そして、大きな陽線で110円の節目をブレイクしていますので、ここで買いポジションを建てます。
ブレイク後にも少しもみ合いが起きましたが、新たな買い手も参入して次の節目である112円ラインまで上昇しています。
このように、注文が溜まりやすい節目ラインのブレイクは相場が大きく動くきっかけになる大チャンスなのです。
FXのチャートの節目を意識して有利なエントリーを決めよう
ということで節目を使ったチャート分析についての解説は以上です。
節目の価格に水平線を入れてチャートを分断すれば、未来の値動きを予測しやすくなります。
チャートの節目を見つけて、有利にトレードを進めていきましょう。
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