こちらの記事ではFX初心者のテクニカル分析実践編(全9回)のうち、第5回FX初心者が覚えておきたい2つのローソク足の形について解説していきます。
講座①~⑨までご覧いただくとFXのテクニカル分析の基礎が身につくようになっています。それでは本題に入っていきます。
目次
FXのローソク足とは?
ローソク足は日本発祥のテクニカル分析ツールとなっており、ローソクのような形をしていることが名前の由来です。
ローソク足は1本から始値、終値、高値、安値の4つの価格がわかるスグレモノとなっており、ローソク足が完成するまでの値動きを考察できるという利点があります。
陽線と陰線
ローソク足は大きく2種類に分けることができます。
- 始値より終値の方が高いローソク足を陽線、
- 始値より終値の方が安いローソク足を陰線
といい、ローソクの太い部分のことを実体、その上下にちょんと出る細い線はヒゲと呼ばれます。
大陽線と大陰線
他のローソクと比較して実体の大きな陽線は大陽線、実体の大きな陰線は大陰線と呼ばれます。
その他にもヒゲと実体のバランスによって様々な呼び名があるのですが、FXを始めたばかりの段階で全部一気に覚えようと思うと結構たいへんです。
なので、まずはこの記事で解説する2種類のローソク足を覚えてみて下さい。
FX初心者が覚えるべき2つのローソク足
FX初心者の方が覚えるべきローソク足の形は「同事線」と「ヒゲが長いローソク足」の2種類です。
相場の流れが変わるときに出現しやすい形となっており、覚えておけばエントリーにも決済にも活用できます。
①同事線
同事線は始値と終値がほぼ同じ価格だった時に出現するローソク足で、+(プラス)のような形をしています。
買い手と売り手の力が拮抗して、相場がこう着しているときに出現しやすいです。
同事線が出た後には相場が上下どちらかに大きく動きやすくなりますので、エントリーや決済のタイミングを見極めるきっかけとなります。
②ヒゲの長いローソク足
ヒゲの長いローソク足は、相場の圧力をダイレクトに示唆する形です。
長い下ヒゲは強い買い圧力を表し、長い上ヒゲは強い売り圧力がかかっていることを表します。
トレンドが変化するときの予兆となりやすいので、同事線の出現時と同じようにエントリーや決済のタイミングを見極めるきっかけとなります。
同事線とヒゲの長いローソク足をトレードに活かす方法
ここからは、同事線とヒゲの長いローソク足をトレードに活かすための具体例を挙げていきます。
例①押し目買い
こちらのチャートは押し目買いの場面ですね。
チャートの左側では力強い上昇が発生し、押し(つまり、短期的な下落)に入った後に長い下ヒゲをつけたローソク足が出現しています。
その後も長めの下髭を付けたローソク足が2本続いていますので、こういったところで買いエントリーします。
そして、同事線によって相場の迷いが見える▲のポイントでポジションの半分を利食い、次に同事線が出現した★のポイントで残りのポジションを利食いといった戦略でトレードをすれば、かなり損益率の良い好トレードができていましたね。
例②戻り売り
こちらは戻り売りの場面です。
チャートの左側の大きな下落と戻りを経て長い上ヒゲをつけたローソク足が2本続いていますので、ここで売りエントリーします。
そこから大きな下落の波が再来した後に、長い下ヒゲをつけたローソク足が出現している▲のポイントで売りポジションの半分を決済。
残り半分は次の下落の波の後に出現した同事線のところで決済します。
半決済の後に出現した長い上ヒゲのところで売り増しをしても面白いトレードができていた局面ですね。
2つのローソク足の形を覚えて、有利なポイントでエントリーしよう
このように、同事線と長いヒゲのあるローソク足という2つの形を覚えるだけでも、相場の見え方がずいぶん変わってきます。
もちろんローソク足の形を覚えただけで勝てるほど甘くはありませんが、ローソク足がヒントを与えてくれることに間違いはありません。
ローソク足そのものの形状に注目して、相場の圧力を分析するのはテクニカル分析の基本です。みなさんもぜひ、ローソク足に注目してみて下さい。
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